現在社会は情報が溢れ人間関係も複雑になり、誰しもがなにかしらのストレスを受けていることは確かです。職場では同僚との人間関係で気を使い、上司の顔色を伺い、家に帰ったら帰ったで職場とは違うプレッシャーがかかります。皆が同じようなストレスやプレッシャーを受けているのですが、それをストレスと感じたりプレッシャーと感じる程度は人によって違います。ある人には胃が痛くなるようなストレスでもある人にとってはそれほどのストレスとは感じず次の日になれば何事もなかったかのようです。ストレスをストレスと感じ、どんどんうつ状態に向かってゆく人には同じような傾向が見られます。人より責任感が強いこと、どんなに自分が大変な状況に置かれても人には相談せず、自力で解決しようと抱え込む、一度失敗してしまうと全てを自分のせいだと思って自分を責めるなどが共通点としてあげられますが、そういった人たちは自分一人で全てを抱え込んで解決の道が見つからないと、やがて限界を超えうつ病にまで進行してしまう可能性があるのです。
うつ病にかかる人にはかかりやすい性格やタイプがあることは分かっていますが、職業によってもかかりにくい職業とかかりやすい職業があります。特に気を付けた方がいいのがIT関連のシステムエンジニアで、若手を指導しながら実務をこなしている現場のリーダーは要注意です。片方では若手の面倒を見ながら片方ではお客様の要望をこなさなくてはいけません。相談を持ってゆく先がないのが実状なのです。同じようなことは、中間管理職にも当てはまります。上司からの要望は厳しく部下はまだまだ独立ちしていない状態ではストレスは溜まるものの持っていき場がないことは、セールスエンジニアも中間管理職も同じような立場です。持っていき場のないストレスはやがてうつ状態を作り、同じ状態が長い間続くとやがてはうつ病に進んでしまう可能性もあります。
うつ病にかかりやすいタイプやかかりやすい職業、役職は上記の通りですが、最近では新型うつ病と呼ばれる今までのうつ病にかかりやすいタイプにも役職にも属さない人たちのうつ病患者が増加の傾向にあります。今までのタイプに属さないというよりも対極にいるような人たちで、責任感もなければ自分で抱え込むような悲壮感もありません。会社にいればうつですが会社以外では元気になり休日を楽しみます。自分がうつであることを隠すこともなくむしろ利用して会社を休んだりするため本当にうつなのか、単なるさぼりぐせなのか判断に苦しむこともあるようです。ただ病院で診察を受けると確かにうつ病の症状は出ているようで、一概になまけぐせとも決めつけられないようです。いずれにせようつ病になるかもしれない可能性があればしかるべき病院にかかる必要があることに間違いはありません。