システムエンジニアのための”うつ病”対策

あなたは大丈夫?システムエンジニアのうつ病とメンタルケア

システムエンジニアである自分のうつ病経験を語ります

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はじめに

自分はいま、フリーエンジニアとして働いていますが、以前は企業で8年間システムエンジニアとして働いていました。仕事自体が好きで、会社でも実績が認められ、順風満帆でした。自分が「うつ病」にかかったのは、そんな絶好調の頃です。自分の経験が、誰かの役に立つかもしれないと思ったことが、このサイトを立ち上げた理由です。

うつ病なんて他人事だと思ってました

自分の性格的には、子供のころからクヨクヨするタイプではなく、たいていのことは「何とかなるさ」と気楽に受け止めるタイプです。落ち込むこともほとんどありませんでした。良く言えばポジティブですが、要は能天気です。そして、システムエンジニアという仕事が好きです。天職だと思っていました。皆で苦労した末に味わう達成感は最高のやりがいでした。能天気な性格の上に好きな仕事をしている自分にとって、うつ病なんて完全に他人事、自分には無関係と思っていました。

絶好調のがんばり時をおそった闇

システムエンジニアとして実績をあげ、順調にキャリアアップしていきました。仕事はのりにのっていて、仕事が趣味のような日々を過ごしていました。休みがなくても、夜中まで働いても、苦痛に感じたことはありませんでした。体に不調を感じるようになったのは、そんな日々が半年以上続いた頃でした。自分の場合は、朝起きたときの胃の不調からはじまりました。毎朝、起きると妙に胃が重く、吐き気をもよおすこともありましたが、年齢的なものか、食生活のせいかな、という程度にしか思っていませんでした。次の症状は、眩暈でした。仕事中、通勤途中など、ふとしたタイミングにおこる眩暈に、さすがに不安になりましたが、このときもまだ「うつ病」とは夢にも思っていませんでした。内科や眼科、耳鼻科も受診しましたが、どこも悪いところは見つかりませんでした。
その後も、いっこうに改善しない不調を抱えたまま、さらに半年以上が経った頃でした。突然、職場で意識を失い、救急車で運ばれたのです。実はその数ヶ月前から、夜眠れない日々が続くようになり、何をしても集中できないような感じの日々を送っていました。その頃はもうさすがに、「もしかしたらうつ病なのかもしれない」と思う気持ちもあったのですが、認めたくなかったというのが本音です。自分がうつ病になんてなるわけがない、と。倒れた原因は、過労でした。2~3日の入院療養。そして、認めたくなかった事実をつきつけられることになりました。「あなたは、うつ病を患っています。半年以上の休養が必要です」

地獄のような日々

無理を重ねた結果、自分の症状は重症となっていました。胃の重さや痛み、眩暈、不眠はすべて体が自分に発していたSOSだったのです。結局、ドクターストップと会社のすすめにより、半年間の休職をとることとなりました。休職中は何も考えず、リラックスして過ごすことが大切だと医者に言われましたが、とうていそんなことはできませんでした。そのとき抱えていたプロジェクトのことも気になりましたし、必死で働いてきた実績も全てこれでパアになるのかという不安や無念さなどにおそわれ、焦燥感に耐えられず、周囲の反対を押し切り、3ヶ月で復職しました。これが良くありませんでした。何をしても空回りで、焦りとイライラが募るばかりでした。結局、自分で勝手に、会社を去るという結論を出し、退職しました。

認めることで乗り越えられた

会社を退職し、無職の日々を過ごすうちに、ようやく自分はうつ病になったんだなと認めることができました。すっかり無気力になり、自暴自棄になり、うつ病ならうつ病で、もう治らなくてもいいと思いました。でも、皮肉なことにそれが良かったようです。そう開き直ったことでようやく、体も心も休まることができ、症状は徐々に回復にむかいました。1年ほど何もせず過ごしていましたが、同じ業界の知人から手伝ってほしいと声をかけてもらったことをきっかけに、フリーエンジニアとして少しずつ仕事に復帰し、今はごく普通の生活を送っています。

うつ病の本当のこわさ

仕事にのめりこみすぎて、心身ともに休まる暇もなく酷使していました。仕事が楽しいからこそ、自分にとってそれを苦痛だとは思っていませんでした。ストレスを自覚することができなかったのです。「いやなことをすることだけがストレスではない」ということを、はじめて知りました。自分と同じように、うつ病なんて無縁だと思っている人ほど気をつけてほしいと、心から思います。

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